社員インタビュー 03|製造・職人・入社41年
大森 正雄 /前職:―(高卒入社)

高校を出てすぐです。もう41年前になりますか。当時は「手に職をつけとけ」いう時代でしてね。深く考えて入ったわけやないです。 ただ、続いた理由なら言えます。この仕事は、ごまかしが利かない。0.05mmずれたら、ずれたと分かる。正直な仕事なんですわ。
曲げの最終調整と、難しい形状の試作を受け持っています。機械が9割やってくれます。ほんまです。 ただ、最後の1割。材料のクセを読んで、コンマ何ミリを追い込むところは、まだ手と目の仕事です。髪の毛より細い世界ですが、慣れたら見えるようになる。不思議なもんです。

リーマンの頃ですね。量産の仕事が、一気に消えました。あのとき先代と今の社長が「量産を捨てて、試作でいく」と決めた。 正直、社内は反対もありました。でも結果、腕で選ばれる会社になった。あのとき頼れたのは、機械やのうて、人の腕でした。「腕は裏切らない」いうのは、あの時期に本気でそう思ったんです。
教えたいことが、山ほどあります(笑)。昔の私らの時代は、怖い先輩ばっかりでしたけどね。いまは違います。中村が、ええ仕組みを作ってくれてますし。 若い人に言いたいのは、最初から器用でなくてええ、いうことです。私かて、最初の1年は材料運びばっかりでした。手は、あとから付いてきます。

技を渡すことです。この腕は、私のもんやない。教わって、41年かけて預かってきたもんです。次の誰かに渡して、初めて意味がある。 そのために、あと10年は現役でおるつもりです。急いだほうがええですよ(笑)。